ラシ・チャートで良いからと安心はできない

星の状態でみると高揚が最も良い状態とされている。

例えば木星なら蟹座、金星なら魚座、土星なら天秤座という具合で、自分自身の星座ではないが、その星がもっとも輝く星座がある。

星はその星座にあると自身の良い質を最大限に発揮できる。木星なら知識や幸運、金星なら美や調和、土星ならハードワークや努力する力等々と言った具合で、その人の人生にその効果が現れる。

だが、ここで喜んではいけない。まずそれが第何番目の室にあるかも重要だ。チャートには12の室があるが、それぞれにさまざまな意味がある。星はその室の位置によっても良い効果を発揮したりそうでもなかったりする。例えば有益な星がケンドラ(1、4、7、10)やトリコーナ(1、5、9)にあれば強くその良い質が出せるが、ドゥスターン(6、8、12)であると力が弱く、否定的な意味となる場合もある。

また、チャートといってもさまざまな種類がある。つまりどのような方向から見るか?によって像意は、違ってくるということだ。

例えば、円柱状のものであれば、横から見れば長方形だが上から見れば円形というように、物事も見る角度が違えば、まったく違って見えることがある。

ジョーティシュには、このような切り口が多いので、面白くもあり、複雑でもある。

月や太陽を中心として描く、月チャート、太陽チャートばかりでなく、一室30度の角度を何分割するかによって色々なチャートが作られる。(16種類の分割チャート)  

例えば、結婚はナヴァーンシャ(30度を9分割して作る)仕事はダシャムシャ(10分の1)、子供はサプタムシャ(7分の1)

このようにジョーティシュの分析はとても多角的に行われるので、一つの要素だけで判断できないところが、難しさを増している。

例えば、ラシチャートで高揚していても、分割チャートで減衰していれば、その価値が下がる。現象としてその星のダシャーが始まった時に最初は良いのだが、後半は悪くなったりするだろう。